★かがみ屋と魔々☆

スタジオ紀々

2012年04月22日 23:33

私の名前は七三子(なみこ)。
名前の由来は、誕生日。

今年の7月3日で27歳になり、
職場でも「新人」ではなくなった。

今の仕事も自分自身のことも
決して嫌いなわけじゃない。
でも「好き?」と聞かれると、
それも・・・どうかな。

何となく近づいてくる30代の幕開けには、
このままでは迎えたくない。
という気持ちが強くなってきた。

特に、他の人に自慢できなくてもいい。
ただ、自分に胸張れる人生にしたいな、と。



そんな時
「理由は行けば分かるから。
頭も心も空っぽにして行っておいで!」と、
職場の先輩に「かがみ屋」を紹介された。
聞いたことのないお店だけど・・・
近くみたいだし、
まずは行ってみることにした。

 にぎやかな通りから1本向こう側に渡ると、
古い小さなビルが見えた。

うっかりすると通り過ぎてしまいそうな
階段を3階まで上る。



予約制の為だろうか?
ひっそりとしている入口をくぐると
突然、広々とした空間が飛び込んで来て
思わず足が止まった。



高い天井・不思議と落ち着く空気・・・
気が付けば、さっきまでの息切れも
静まっていた。

右手には、古い本棚。
本のジャンルは様々で統一感はまるでない。

その隣にはマガジンラック。
少し前の新聞や雑誌がいくつかあり、
そこには1人の女性の記事が・・・。

この人が、この店の女将?



-「こんにちは」。

 気配なくどこから現われたのか、
振り向くとそこには、
写真と同じ女性が微笑んでいた。

「ピアノもあるんだ・・・」。
その女性の斜め後ろに
グランドピアノが見えた。



横にはちょっと変わった形のスピーカーが
並んでいる。



どうやらこの時間、
お客は私1人らしい。

「このお店のことは、
よく分からないけれど・・・
この人に、任せてみよう」
なぜか素直に、心は落ち着いていた。

-「かがみ屋へ、ようこそ。
 どうぞこちらへ」

温かい飲み物を差し出しながら
女将は静に話し出した。

 私、女将の魔々(ママ)と申します。

「かがみ屋」では、
アルコールは一切お出ししておりません。

あなたが
ありのままのあなた自身」と
向き合う「かがみ時間」をご提供するのが
この店のサービスです。

私は、そんな「かがみ時間」のお供を
させて頂きます。

残念ながらお酌はいたしませんが・・・
どうぞ、
ごゆっくりお過ごし下さい。


 ---続きは『かがみ屋へようこそ』でどうぞ♪



この本は、事実と物語の両方が含まれた
紀々本です。


沖縄県那覇市久茂地2-12-24-3F ※電波堂ビル隣 


studio紀々 http://kikism.net/studio/index.html

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